狂言

狂言は、道理に合わない物言いや飾り立てた言葉を意味する仏教用語の「狂言綺語」(きょうげんきぎょ)に由来する。この語は主に小説や詩などを批評する際に用いられた(例;願以今生世俗文字業狂言綺語之誤 翻為当来世々讃仏乗之因転法輪之縁 白楽天)。

 

狂言の分類

狂言は大きく以下の3種類に分類される。

* 別狂言

能「翁」の一部をなす三番叟(さんばそう。大蔵流では「三番三」と書く)と、その特別演出である風流(ふりゅう)をいう。

* 本狂言

一曲として独立して演じられるもの。通常、狂言という場合はこれをさす。

* 間狂言(あいきょうげん)

単に間(あい)とも。能の一部として演じられるものをいう。

本狂言はさらに下位分類されることもある。時代や流儀によっても相違があり一定していないが、大蔵虎寛本(1792年成立)の分類を代表として挙げておく。(これは主役の類型による分類をめざしているように見えるが、類型把握もおおざっぱすぎるという評もあり、また「脇狂言」という番組順の分類名もふくまれており、不統一であるというそしりはまぬかれない。)

* 脇狂言

めでたさ本位の曲。「末広がり」「福の神」「三人夫」「宝の槌」「鍋八撥」など。

* 大名狂言

主従もののうち、大名がシテを勤めるもの。「萩大名」「武悪」「靫猿[1]」「今参」「粟田口」など。

* 小名狂言(しょうみょうきょうげん)

主従もののうち、太郎冠者がシテを勤めるもの。「栗焼」「止動方角」「附子」「棒縛」「鐘の音」「金藤左衛門」など。

* 聟女狂言

聟入りもののように聟がシテを勤めるもの、及び女性の登場するもの。「二人袴」「八幡前」「比丘貞」「右近左近」「千切木」「寝音曲」など。

* 鬼山伏狂言

閻魔大王や鬼の類がシテを勤めるもの(人が鬼に化ける話もこれに含まれる)、及び山伏がシテを勤めるもの。「朝比奈」「八尾」「清水」「梟」「柿山伏」など。

* 出家座頭狂言

僧や新発意、座頭がシテを勤めるもの。「布施無経」「呂連」「薩摩守」「伯養」「猿座頭」「丼礑」など。

* 集狂言(あつめきょうげん)

上記の分類に収まらないもの。「瓜盗人」「茶壷」「膏薬練」「釣狐」「合柿」など。


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